生後10ヶ月の赤ちゃんが夜寝ない、離乳食を食べない、思い切って断乳すべき?

「母乳育児をしているため、10ヶ月の赤ちゃんが夜中何度も起きてしまう・・・」10ヶ月にもなればそろそろ夜中に起きる回数が減ってくるはずなのに、これではママも寝不足になってしまうでしょう。
今回は、母乳育児で育てている10ヶ月の赤ちゃんが、夜中ぐっすり寝てくれる対策を紹介します。赤ちゃんが夜中に何度も起きてしまうのは、ちゃんと理由があるのです。
ママも赤ちゃんも、ぐっすりと寝られれば、日中に眠くなることがなくなりますよ。
目次
生後10ヶ月の赤ちゃんの様子
寝かしつけに個人差が出てくるころ
「10ヶ月の赤ちゃんは新生児ではないから、そろそろまとまった時間を寝てもいいのでは?」と思うかもしれません。確かに子どもによっては、10ヶ月になれば夜中ほとんど起きず、ぐっすり寝てくれることもあるようです。
10ヶ月は言葉が出始めて、行動範囲も広くなり脳の刺激が出るころです。早い子ではつかまり立ちをはじめて運動量も多くなるため、昼間疲れて夜ぐっすり寝てくれます。
しかし、10ヶ月の子どもといってもみな同じではなく、個人差があるのです。逆に夜泣きが酷くなったり、夜の寝つきが悪くなったりしする場合もあります。
生後10ヶ月の赤ちゃんが夜中起きる理由とは?
夕方頃にお昼寝の時間を取っている
10ヶ月ともなれば、新生児のころとはお昼寝のタイミングが変わってきます。日中はまとまって起きることができるようになり、1日に何度もお昼寝は必要ありません。
夜なかなか寝付かない赤ちゃんは、夕方に長い時間お昼寝をしていないでしょうか?
10ヶ月の赤ちゃんは、まったくお昼寝しない子もいます。お昼寝が必要な場合でも、午後の早い時間帯に寝かせるようにしましょう。
- 夕方の遅い時間帯にならないよう気を付ける
- 夕方にずれ込んだら長時間寝かせない
このような対策をすることで、夜の睡眠に影響が出にくくなります。
母乳育児なので途中でお腹が空いている
完全母乳で育てていると、どうしても腹持ちが悪くなります。
すると夜中にお腹を空かした赤ちゃんは、目を覚ましてしまうのです。一度に飲める量が少ない子は、1時間くらいでお腹が空き、夜中にぐずぐずします。
もともと夕方はママの母乳の出も悪くなり、赤ちゃんが満足できていない可能性があります。
そんなとき「ミルクを足したほうがいいのかな?」と迷っていないでしょうか。10ヶ月で夜中に何度も目を覚ます場合、本当にお腹が空いていることもありますし、ただ吸いたいという欲求を満たしているだけのこともあります。
赤ちゃんが母乳を吸うと、ママの母乳にはプロラクチンというホルモンが増えます。プロラクチンは安心感を与えるホルモンで、赤ちゃんも寝つきが良くなるのを感じ取っているのでしょう。
安心感を得るために夜中に何度も授乳が必要な場合は、赤ちゃんにとって心の安定が必要ということになります。
途中で何度も目を覚ます場合の対処方法
お昼寝の時間を調節する
夜中に何度も覚醒するのは、昼間寝すぎている可能性があるためです。
夕方にお昼寝をさせる場合でも、長くて16時までに留めるようにしましょう。まだ眠たそうな雰囲気があっても、ママが起こして遊んであげてください。
赤ちゃんがお昼寝をするとママは楽なため、ついつい長時間寝かせてしまうことがあります。
10ヶ月の赤ちゃんであれば、2回のお昼寝でトータル3時間以内が目安です。午後から1回で済むのであれば、1回でぐっすり寝かせても問題はないでしょう。
お昼寝は深い眠りにつかせるよう、寝やすい環境を整える必要はありません。あえて明るい環境にする、物音を静かにしない対策もおススメです。
ママがいつもと同じ生活をしていれば、赤ちゃんも短時間で覚醒しやすくなります。
夜興奮する行動はさせない
夜寝る前はできるだけ興奮させないよう配慮してあげましょう。例えば夜遅くまで出かける、寝る直前までにテレビやスマホで強い光を浴びさせるなどです。
強い光は目を覚ます作用があるため、赤ちゃんには刺激が強いでしょう。
できれば夜寝る2時間前から、強い光を避けるのがベストです。リビングの照明も蛍光灯や白色のLEDだと光が強くなりやすく、白熱電球や照明を落とした対策が必要となってきます。
海外ではリビングの照明を設計することは当たり前で、明るすぎる照明は脳が覚醒するためリラックスできないとされ避けられています。日本は照明に対する認識が少し遅れているようです。
仕事から帰ってきたパパがテレビを見たい場合は、ママと子どもは寝室に移動してしまいましょう。赤ちゃんの寝かしつけの際に、ママがスマホを片手にするのも避けたいことです。
生後10ヶ月は断乳を決断してもいい時期
離乳食の開始は5~6ヶ月ごろで、生後10ヶ月になれば離乳食も進んでいるはずです。適度に離乳食でお腹が満たされていれば、夜の授乳は必要なくなります。
しかし、生後10ヶ月でもその子によって離乳食の進み具合は変わり、まったく食べてくれない子もいます。離乳食が進まないため「夜の授乳も必要」となってしまうのです。
その子によって食べやすい離乳食があるため、育児書通りにならなくてもOKです。
- ペースト状の離乳食がきらい
- 甘い物しか食べてくれない
など離乳食の好みが分かれることがあります。
生後10ヶ月は離乳食のカミカミ期で、ある程度の固形物も食べられます。
ペースト状の離乳食を与えているなら、思い切って大人と同じくらいの硬さの食事を与えてみるのも対策のひとつです。その場合は、赤ちゃんが噛みやすいよう食材を小さくカットしてあげましょう。
離乳食が進んでいけば必然的に授乳も不要になります。母乳育児で断乳してママが「夜ぐっすり寝たい」と考えているなら、離乳食の種類や量を変えてみるのがおススメです。
夜だけお腹が満たされやすいミルクに変える
どうしても夜中の授乳から離れられないようなら、無理して断乳する必要はないでしょう。
母乳だと腹持ちが悪いため、寝る前だけミルクに変える方法もあります。ミルクなら飲む量がわかりやすく、ママも対策しやすいのではないでしょうか。
哺乳瓶がダメならストローマグでミルクを与える
母乳育児中で夜の授乳回数を減らしたいと思っても、赤ちゃんが哺乳瓶を受け付けてくれないことがあります。哺乳瓶がダメなら、ストローマグを使ってミルクを与えてみてください。
ストローマグは8ヶ月から使うことができます。夜のミルクをストローマグに入れて試してみましょう。
10ヶ月の赤ちゃんが夜なかなか寝ない場合の対処方法
電気を消して薄暗くし寝る環境を整える
生後10ヶ月の赤ちゃんは、そろそろ生活のリズムも付いていいころです。毎日同じリズムを繰り返していると、赤ちゃんは「そろそろ寝る時間」と認識してくれます。
毎日同じ時間にお風呂や食事を済ませ、身支度を済ませたら寝る習慣を付けさせます。20時に寝かせると決めたら、20時になったら電気を消して薄暗くしましょう。
電気を消すとママも「一緒に寝てしまうから困る」という方もいるかもしれません。一度仮眠を取ってから起きるのが苦痛なら、ママも赤ちゃんと同じ時間帯に寝てみてはどうでしょうか。
絵本を読み聞かせして寝る準備をする
入眠儀式は毎日反復させることで、赤ちゃんの眠りを促すことができます。
絵本を読んであげる、子守唄を歌う、会話を楽しむなどの方法があります。読み聞かせの場合は目が覚める面白いものよりも、毎日同じストーリーで飽きてしまうものがいいかもしれません。
子どもにとって寝る前のママとのコミュニケーションはかけがえのないものです。寝る前にママとお話しするのが楽しくなれば、しめたものでしょう。
自分から布団に進んで入るようになります。
背中をトントンしてあげる
夜寝る時間になっても寝付けない場合は、背中をトントンしてあげましょう。
ママの心臓のリズムと似たスピードだと、赤ちゃんはリラックスしやすいといわれています。スキンシップを深めることで赤ちゃんが安心し、寝つきがよくなるでしょう。
背中のトントンだけでは寝付かない場合は、お風呂上りのベビーマッサージがおススメです。
ベビーオイルをママの手に取り、体全体をさするようマッサージします。すると血行が良くなりリラックスしやすいため、赤ちゃんの夜泣きが減ることがあります。
寝る前の抱っこを止める
夜に抱っこしないと寝ない子は、それが習慣になっているのでしょう。これからはますます体重が増えていき、抱っこしながらの寝かしつけだとママの負担が増えていきます。
最近はネントレといって、数日間泣いても泣かせておく方法を実践するママもいます。
最初は抱っこしないと激しく泣くかもしれませんが、数日もすれば落ち着く可能性があるでしょう。ママも我慢のし時なので、一度決めたら根負けしないことです。
ネントレの詳細は下記の記事で紹介しています。
早寝早起きの習慣を付けさせる
赤ちゃんの睡眠のリズムを整えるのは、早寝早起きが基本です。
「朝は家事で忙しく、赤ちゃんは寝かせておこう」と考えていませんか?起きる時間が遅くなれば、午前中に疲れることがなく過ごしてしまいます。
朝に赤ちゃんの相手ができない場合は、パパに見てもらうこともできます。パパはもう30分早く起きてくれれば、赤ちゃんとのスキンシップも楽しめるでしょう。
赤ちゃんは遅くても朝7時までには起こして、午前中は太陽の光を浴びさせ、体内リズムを整えるように工夫します。
朝日を浴びると、寝るときに必要な体の準備が始まります。
日中に外遊びをして疲れさせる
生後10ヶ月は早い子でつかまり立ちができるようになり、遅い子でもハイハイができます。
公園に出かけてたっぷり体を動かしてあげれば、夜ぐっすりと寝てくれるはずです。「ハイハイだと外遊びは難しい・・・」と思われがちですが、ママがばい菌を気にせず体を使って遊ばせる勇気を持てばいいだけです。
雨や気温が低い日は、児童館に出かけてみてはどうでしょうか。図書館も子どもコーナーはカーペットが敷いてあるところも多いです。
子どものころは体をどんどん動かすことで神経細胞が発達していき、運動神経の基礎ができ上っていきます。日中に1時間程度の外遊びでは、赤ちゃんも物足りないのかもしれません。
夜遅くにお風呂に入らない
帰宅が遅いパパと一緒にお風呂に入っていると、赤ちゃんが興奮してしまいます。そろそろ生活のリズムを整える時期で、できれば赤ちゃんの入浴は17~18時くらいがおススメです。
パパと一緒にお風呂に入るなら、18~19時くらいがいいでしょう。夕食の前にお風呂に入るようにすれば、寝る時間に目が覚めてしまう心配がありません。
まとめ:ネントレをして赤ちゃんが寝る習慣を付けよう
母乳育児だとどうしても夜中目が覚めてしまい、数時間ごとの授乳が辛くなってしまいます。夜赤ちゃんが起きて寝かしつけるのが大変だと思ったら、母乳ではなくミルクに変えてみてはどうでしょうか。
離乳食の種類を変えるとモリモリ食べてくれることもあります。外遊びを有効に活用して体を疲れさせるのも、赤ちゃんが夜中に目を覚まさない対策になります。
ほかにも赤ちゃんの寝ぐずり対策の記事も参考にしてみてください。