パスポート代理申請に必要なもの、申請者との関係とは?
「パスポートを申請しに行く暇がない・・・」
「家族に代理申請してもらう場合必要なものは?」
パスポートの代理申請をしてもらう場合、少ない日数でしたいですよね?
代理申請は、「持ち物が足りない」「書類に不備」があると、何度も代理申請してもらう必要があります。だからこそ、少ない日数で代理申請できるように、事前の情報収集が必要です。
誰かにパスポートの代理申請をしてもらう場合は、最低2回はパスポートセンターに行く必要があります。4回も5回も行く羽目にならないように、事前に詳しい情報をチェックしてみましょう。
パスポートの代理申請ができる人の関係性とは?
まずは、誰がパスポートの代理申請ができるのか知っておきましょう。代理申請してもらうパターンは多数あるので、誰に代理申請してもらうのか比較してみてください。
パスポートの代理申請は、次のような人に行ってもらうことができます。
- 子供の親
- 夫
- 兄弟
- 彼女や婚約者など恋人
- 法定代理人
- 友人や知人
- 旅行会社
代理申請は「身内でなければならない」決まりはありません。夫や妻など夫婦でも構いませんし、兄弟や恋人、知人でもパスポートの代理申請をすることができます。
極端な話し、本人がパスポートの申請に行けなければ、旅行会社にパスポートの代理申請をしてもらうことも可能です。旅行会社に代理申請してもらう場合は手数料がかかるので、多くの場合は家族や知人にお願いしています。
パスポート申請者が子どもで文字を書けないなら、その場合は親が代理申請することになります。パスポート申請の「自署欄」は本人が文字を書けないなら、法定代理人が代筆しても問題ありません。法定代理人とは親権者や後見人のことです。
パスポート代理申請に持って行く必要書類
パスポートの代理申請をしてもらう場合は、必要書類を用意しましょう。申請当日に書類が不足していると、その日に申請できなくなります。
申請書はダウンロード可
パスポートの申請書には、「自署欄」があります。自署とは、本人が署名する欄のことです。本人の署名がないとパスポートの代理申請をすることはできません。
自署が必要ということは、「事前にパスポートの申請書を手に入れる必要がある」ということです。家族や知人が先にパスポートの申請に行って、そのときに申請書をもらってくればいいでしょう。
我が家の場合も、私と子どもが先にパスポート申請に行きました。そのとき「パスポートって代理申請ができるんだ」ということに気がつきましたよ。代理申請するときは、誰かが先に行って申請書を持ち帰ればいいことも、そのときわかりました。
家族や知人が事前にパスポートセンターに行くことが難しいなら、パスポートの申請書はダウンロードして使いましょう。申請書のダウンロードは、外務省のWEBサイトにあります。
外務省のWEBサイトでパスポート申請書をダウンロードしたら、プリンターで印刷します。「自署欄」はパスポートを申請する本人に署名してもらってください。
ただし、有効期限が切れたパスポートを無くした方や、住民登録地以外での申請をする方、刑罰等に該当する方は代理申請することができません。
印鑑
パスポートの代理申請をする場合は、代理で申請に行く人の印鑑を持参してください。代理申請に印鑑は必要ないのですが、記載事項を修正するときに修正印が必要です。
何も修正がなければ印鑑は不要ですが、万が一のときのために印鑑を持参しましょう。
戸籍謄本
パスポートの代理申請は、申請者本人の「戸籍謄本」または「戸籍抄本」を持参します。戸籍謄本は、戸籍謄本を申請した名前で市町村役場に請求してください。市町村役場に請求する場合は、本籍を記入して申請する必要があります。
たとえば、既婚者が戸籍謄本を請求する場合は、「夫の名前」で戸籍謄本を請求するケースが多いです。戸籍謄本を申請した人は夫の場合が多いので、その場合は妻の名前ではなく夫の名前で申請してください。
本籍と現住所が異なる場合は、本籍の住所も確認しておきましょう。本籍がうろ覚えだった場合は、あいまいな住所で申請して、正しい住所が言えれば請求できます。
私の場合も自分の名前で戸籍謄本を申請したら「夫の名前で申請すべきだった」「本籍の住所は8条だっけ?10条だっけ?」といううろ覚えでも正確な住所が言えたので申請できました。
なお、戸籍謄本は家族1通でいいです。パスポート申請を家族みんなでやるなら、同一世帯の戸籍謄本を1通だけ用意してください。戸籍謄本は6ヶ月以内に発行したものです。
本人確認書類
パスポートの代理申請は、本人確認書類を持参してください。本人確認書類は、代理申請に出向いた方と、代理申請してもらう方の2人分必要です。
たとえば夫のパスポートを妻が代理申請する場合は、妻本人の本人確認書類と、夫の本人確認書類を持参してください。夫の本人確認書類はコピーがNGで、必ず原本を持っていきましょう。
本人確認書類は、運転免許証など写真付きのものなら1つで大丈夫です。健康保険証など顔写真が付いていないものは2つ用意してください。
運転免許証を持っていても、住所等が変わっていると本人確認書類として使えません。
パスポート用の写真
パスポートの代理申請に行く場合は、申請する人の写真を持って行きます。写真を持って行くのを忘れると、その日の代理申請は受け付けてくれません。
写真はスピード写真や、デジタルカメラで撮影したものでも使用ができます。しかし、パスポートの写真は、顔のサイズ、色や光の反射など細かい規定があるので、写真屋さんで確認してもらっての撮影がおすすめです。
パスポート申請の場合は、パスポートセンターにある写真屋さんは使えないので、自宅近くにある写真屋さんを使えばいいでしょう。規格に合わない写真を持参すれば、その日に代理申請ができないので注意してください。
私は夫のパスポートを代理申請しに行ったのですが、そのときスピード写真を使って夫に撮影してもらいました。しかし、「サイズが微妙に小さい」「光が反射している」と言われてしまいました。
写真が微妙に小さくても、引き延ばしが可能とのことです。しかし、光が反射している写真だと、「出入国審査の際に質問されるかもしれません」と言われてしまいました。
パスポートの写真は審査に関わってきます。映りが悪い場合は「本当に本人なの?」「パスポートを偽装していない?」と疑われる可能性があるようなのです。
とくに入国審査が厳しい国でパスポートの写真映りが悪いと、質問される可能性があります。質問は当然現地の言葉なので、写真は規格に合ったものが撮影できる写真屋さんを使ったほうがいいと思いました。
パスポートセンターにある写真撮影は値段が高いのですが、「値段をかけても撮影してもらう価値があったのね」と代理申請したときに感じましたよ。パスポートの写真映りが悪い場合でも必ず質問を受けるわけではないようですが、万全にしておきたい方はパスポートセンターでの撮影がおすすめです。
なお写真は申請書に貼り付けず持参してください。
委任状
パスポートの申請書には委任状も付いているので、委任状の欄も本人に記入してもらってください。委任状の年月日は本人の直筆でなくてもいいです。
パスポート代理申請の書き方
パスポートの申請書は初めての方だとわかりにくいですよね。パスポートセンターにも記入の仕方を書いた書類があるのですが、わかりにくいので事前の確認がおすすめです。
名前の書き方
パスポート申請書には名前を書く欄があります。カタカナの部分は、濁点は別にしません。「藤田」の場合は「フジタ」と3枠使って記入します。
名前を書く欄にはローマ字で記載する部分があります。ローマ字を使って名前を書く場合は、正確な書き方があるので確認してください。
万が一間違ってローマ字を書いてしまっても、修正することができます。パスポートセンターのスタッフが修正してくれるので、その上から修正印を押してください。
本人自署欄
本人自署欄は、枠からはみ出さないように書いてもらいましょう。自署は外国で使うサインの代わりなので、漢字でなくてもローマ字でもひらがなでもOKです。
日本国内の緊急連絡先
緊急連絡先に記載する住所等は、本人が海外に行っているときに確実に連絡が取れる場所にしてください。家族で海外旅行をするなら、実家の連絡先や別居の兄弟姉妹がいいでしょう。
海外では事故がおきる可能性もあるので、本人に何かあったときに連絡が付く場所でなければ意味がありません。緊急連絡先は現住所と同じでも構いませんが、旅行中に自宅に誰もいないなら他の連絡先を記入したほうがいいです。
刑罰等関係欄
パスポート申請書表側にある「刑罰等関係欄」はパスポートを申請する本人が記入します。すべての欄が「いいえ」にチェックされていれば問題がありません。
どこか「はい」にチェックが付いている場合は、別途必要な書類が出てきます。チェックに「はい」が付いている場合は、審査には時間がかかるので、時間に余裕を持って申請してください。
裏側の申請者署名
パスポート申請書には、裏側にも本人の自署欄があります。自署は戸籍上の名前で正確に記入してください。
本人が小学生以下で文字を書けない場合は、親権者が代理で署名します。自署はひらがなでも問題ないので、本人がひらがなで署名できるなら書いてもらいましょう。
パパやママが代わりに署名した場合は、法定代理人の署名もします。なお20歳以下の子どもの場合は、親権者や後見人の同意がなければパスポート申請はできません。
委任状
パスポート申請書の裏側には、委任状が付いています。委任状はパスポートを申請する人が必ず記入してください。
旅行会社にパスポートの依頼をする場合は、委任状の「引受人」欄に旅行会社の氏名と住所を書く必要があります。家族の場合であっても、引受人の氏名や住所を書きましょう。
パスポート代理申請の注意点
パスポートを代理申請する場合は、いくつかの注意点があります。海外旅行が初めての方は、慌てて申請することが多いので、間に合わないこともあります。
受取までの期間は6日から
パスポートの代理申請をしたときは、受け取りに6日間かかります。申請日から6日目から受取が可能です。
パスポートセンターでの受取日数は、土日祝日を除いた6日目で考えてください。土日祝日を挟むことがほとんどなので、実際には受け取りに1週間以上かかります。
たとえば私の場合8月5日にパスポート代理申請に行ったのですが、8月は土日祝日と3連休だったため、受取は8月13日になりました。祝日が挟む場合は受取が1日遅くなります。
受取は本人のみ
パスポートの代理申請は誰でもできますが、受取は本人でなければなりません。本人はパスポートセンターに必ず1回は行かなければならないので、日程を開けておきましょう。
なお、パスポートセンターは、月~金または日曜日までです。平日9時~18時までの受取が必要なので、仕事がある方は昼休みなどを利用して受け取ってください。
日曜日は9時~17時までの受取が可能です。日曜日は申請の受け付けはやっていないので、仕事で忙しい方は代理申請してもらいましょう。
写真が不可の場合もう一度行く必要がある
パスポートの代理申請は、写真があってはじめて申請ができます。代理申請だと本人が申請時にいないので、写真の撮り直しができません。
代理申請は予め撮影した写真を持って行く必要があります。万が一代理申請のときに写真に問題があれば、その日は申請できなくなります。
パスポートの代理申請は写真が規格に合ったものを事前に用意しましょう。写真をデジカメで撮影したものを持って行くと、NGとなる可能性が高いので注意してください。
パスポート代理申請に必要なもの、申請者との関係とは?のまとめ
今回私も夫のパスポート代理申請に挑戦してみました。代理申請は書類を1つでも忘れるとNGですし、写真が不備の場合もNGです。
パスポートの代理申請ではいくつかの注意点があることがわかりました。
- 申請書を取りに行くなら3回行く
- 申請書をダウンロードすれば2回で
- 自署は書き間違えNG
- 写真がNGだと申請ができない
- 本人自署がないと申請できない
家族がパスポートの代理申請を行くのも手間がかかるので、少ない回数で申請できるよう、事前に情報収集しておきましょう。とくに写真は代理申請だと本人が撮影し直しできないので、規格に合わない写真だと当日の申請ができません。
私の場合は「1回目は自分のパスポート申請で行った」「2回目は自分のパスポートを取りに行き、ついでに申請書をもらってきた」「3回目は夫の代理申請に行く」私だけでも結局3回もパスポートセンターに行っています。さらに夫がパスポートを取りに行く回数を入れると、4回も行く羽目になりました。
時間がない、手間を減らしたい方は、2回で確実に代理申請ができるよう、事前に必要な情報を得ておくことをおすすめします。